ついに、ボケてしまった

 関西人は、普段の会話からボケとツッコミを意識している、という話を関西人の友達に聞いたことがある。

私は取り留めのない話をする方なので、つまり話下手なので、「どこで突っ込めばいいからわからない」、「それでオチはどこやねん?」などとよく言われる。


そんなもの、初めから考えてないから、どうしたものか。

そもそも、ボケるとはなんだろう?


「今日はお菓子を食べてすぎて、おかしくなったよ。」

「じゃあ、もうお菓子食うなよ。」


「昨日、歩いていたら壁にぶつかっちゃってさ。」

「へー(塀)」


「隣の家のおばあさん、猫の餌を万引きして捕まったんだよ。」

「これがホントの猫ばば。」


「昨日の交通事故の生存者、カツラかぶってたんだって。」

「へー、怪我なくてよかったね。(毛がなくてよかったね。)」


と、思いつくままに書いたが、全然面白くない。


そもそも、ダジャレであって、ボケでない。


ボケは難しい。


「ボケようと思っても、ボケの基礎がわからない。ボケって、本当に高尚なもので、高い知性と思考力を要する、高度に知的発達を遂げた人たちが行う、最高水準の会話術なんでしょうね。」

「お前みたいなボケた奴には、わかるわけないねん。」


「ええか、ボケの基本はな、話を大げさにいうことや。それともう一つはな、関西弁でいうことや。」

「その2つでいいんでっか。」

「ああ、ええで。」

「ほな、こんな感じでっか。今朝、寝坊してな、起きたら夕方の5時でした。」

「それ、今朝じゃないねん。夕方やねん。」


「今日ステーキ食べに行きましたら、牛一頭分出てきました。」

「出るかぁ、そんなもん。」


「インターネットで調べもんしてたら、自分が指名手配されてるのを見つけました。」

「そんなもん見つかるか、ボケ。」


いい感じ。


「お茶飲んだら、舌やけどして、救急車で運ばれました。」

「嘘つけ」


「英語ができるようになりましたん。」

「ほな、なんかしゃべってみぃ。」

「ハロー、三波晴夫でございます。」

「古いわぁ、もうええ加減にせえやぁ。」

「どうもー!」(終)

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