異世界へ行こう！

異世界へ行こう！

いや、この２週間、異世界を行ったり来たりしていた。

は？、暑さで頭、やられましたか？

いやいや、そんなことはありません。

そうではなく、異世界へ行く方法を見つけたのです。

でも、私が行く異世界では、メイド服着た青鬼と赤鬼の双子の姉妹や、ハーフエルフ、精霊使いにはまだ会っていません。

＊　＊　＊

ことの起こりは、池袋のビックカメラへ行ったことでした。

動画の映像が暗いので、照明機材を見に行きました。

そのときに、自分が異世界にいることに、気づいたのです！

カメラ用の照明機材売り場なんて、よく考えたら、今まで行ったことがありませんでした。

それが、ヨドバシでマイクを買って以来、何度か足を運ぶようになっていたのです。

もちろん、照明だけでなく、カメラ売り場もです。

今までに行ったことのないところで、夢中になって、カメラや機材を探しているとは、異世界体験をしているに違いないと気づきました。

■異世界は、我々のすぐそばにある

ヨドバシやビックカメラなんて、アキバも池袋も、何度も行ったことがある。

でも、みんなパソコン関連の売り場であり、カメラ売り場には、とんと行ったことがなかった。

それでわかったのは、異世界は、自分のすぐそばに入り口がある。

そしてその扉は、今までと違う行動をし始めた瞬間に開かれる。

＊　＊　＊

この二週間、夏期講習で、今まで教えたことのない生徒たちのクラスを担当しなければならない。

そのせいで、たった数日のために、新たな人間関係や信頼関係を築かなければならない。

ただでさえ、授業数が多くなり、肉体的にきついのに、心理的に大きな負担がかかるのである。

しかし、新しい人たちに出会うことも、立派な異世界体験じゃないか！と思ったため、心理的負担は、かなり軽くなった。

また、その新しい人間関係で、うまく行かないことがあっても、そのときの心理を、異世界体験によるものと考えて、ネガティブな気持ちにならずに、やってこれた。

＊　＊　＊

この異世界体験をして以来、新しいこと、普段と違うことをするのに、二の足を踏まなくなった。

なるべく、平凡で安寧な日々を送りたい反面、たとえ何か、心を曇らせることが起きたとしても、異世界でのできごとだとして、流せるようになった。

明日もまた、異世界へ行って、新たな体験をしてこよう！